東日本大震災による福島原発事故は未曽有の災害でした。
事故直後から積み重ねてきた試料の採取、解析、研究による福島の貴重なデータを、
世界の未来のため、次世代のために残したい。

みなさんのご寄付を心よりお願い申し上げます。

筑波大学 アイソトープ環境動態研究センター

 筑波大学アイソトープ環境動態研究センターは、2011年の東日本大震災が起因となった東京電力福島第一原子力発電所事故により飛散した放射性物質による環境汚染、農作物や飲料水への影響など被害状況の把握と長期的な環境汚染の予測を提示し、周辺住民の生活と安全確保をするため、学内のエキスパートを集結して2012年に発足した研究機関です。

私たちのミッション

 福島第一原子力発電所事故初期の貴重なサンプルから現在に至るまで、当センターでは試料の採取、解析、研究を正しい標準値に基づいて続けてきました。
 福島第一原子力発電所事故は未曽有の大事故でありましたが、これらのデータは未来の社会や将来に起こりうる事案にとって必ず貴重で有用なものになると確信しています。
 そのためにも、積み重ねてきた貴重なデータを失うことなく守っていかなくてはなりません。

 今後、福島をはじめとする陸域及び海洋における多くの放射性物質のデータアーカイブを整備・拡充し、世界中の研究者が必要とするときにいつでもこれらのデータを使えるようにすることは、科学を進歩へ導きます。
 そして、これらのデータを解析し研究の最先端を行くことは、これまでの研究を次世代に繋げていくための我々のミッションであります。
 

福島データに関するこれまでの背景

 当センターでは、福島第一原発事故直後から、現センター長の恩田教授を筆頭に放射性核種の測定及び環境移行について調査及び評価をしてきました。
 しかし、日本は植物防疫が厳しく、世界標準である環境試料のIAEA スタンダード試料の正規輸入がほとんどなかったため、わが国においては環境試料の測定値の正当性について保証のない状態が続いていました。

 そこで、筑波大学恩田研究室は、事故後間もない2011年7月、IAEA に日本における環境試料中の放射線核種の同定に関する全国技能試験について打診し、翌月にIAEA が快諾、 2012年には日本で初めて「環境物質の放射性核種測定技能試験(IAEA Japan Proficiency Test: JAPAN PT)」が筑波大恩田研究室とIAEA 環境ラボラトリーの協力において行われました。  

  このJAPAN PT により正確な測定に基づくデータが得られるようになったことで、わが国における環境試料の測定値に国際的信頼が得られるようになり、また放射性核種濃度の正確な定量を通じて、環境・人体への放射能の影響低減に貢献できるようになりました。以来、現在に至るまで、初期試料の再測定によるデータ検証や観測データの質の保証、福島起源の標準試料による測定技能試験及び標準測定方法の検討等を国際的な機関であるIAEA(国際原子力機関)やALMERA(IAEAによって設立された世界の環境放射能分析を専門とする研究機関が参加するネットワーク)と協働して行っています。
 また、環境中に拡散した放射性物質の移行についての調査研究では、IAEA、IREN(フランス放射線防護原子力安全研究所)、Plymouth 大学(英)等の国際機関と連携し、世界最高水準の手法および技術を用いて、水・土砂移行モニタリング及びモデリングを行うなど課題解決に向けて総力をあげて取り組み続けています。

 こうした研究体制の中、令和元年度に当センターを中核機関とするERAN(放射能環境動態・影響評価ネットワーク共同研究拠点)が共同利用共同研究拠点(連携ネットワーク型拠点)として文部科学省により認定されました。
 ERANは、ネットワーク拠点とする筑波大学アイソトープ環境動態研究センター(CRiED・中核機関)、福島大学環境放射能研究所(IER)、弘前大学被ばく医療総合研究所(IREM)、連携ネットワーク型拠点とする日本原子力研究機構(JAEA) 福島環境安全センター、量子科学技術研究開発機構(QST) 福島再生支援本部、国立環境研究所(NIES) 福島支部の6機関から成ります。

筑波大学 アイソトープ環境動態研究センター︓陸域における放射性物質の移行メカニズムや環境移行研究。

福島大学 環境放射能研究所︓福島における研究拠点。動態研究の総合化、福島事故アーカイブ試料の活用。

弘前大学 被ばく医療総合研究所︓ 海域における放射性物質の動態と影響評価。

JAEA 日本原子力研究開発機構︓ 放射性物質環境中の移行モデル、放射性物質の環境データベース。

NIES 国立環境研究所︓生態系への移行評価および影響評価。大気環境における放射性物質の動態評価。

QST 量子科学技術研究開発機構︓放射線環境影響評価。環境移行パラメータ。


寄付金のつかいみち

データベースの維持管理強化

 現在約170万レコードを取り扱っており、これらのデータはすべてDOI出版/管理しています。そのため、DOI登録料やサーバー等の維持費はもちろんのこと、これらを永続的に維持管理していくには組織的な運営体制とそれに伴う人材が不可欠です。特に、プログラミングやDOI登録を行うWebエンジニアや、データベースの構築、編集、メンテナンスができるDatabaseエンジニアが複数名ずつ必須となります。



福島フィールドへの現地調査

 事故初期から現在に至るまで、継続的に福島での現地調査を行っています。現在においては、海、山、森林、河川、農耕地など台風や大雨時を含め、月に約2回~現地入りし、サンプル採取および機器等のメンテナンス管理作業などを行っています。現地調査には交通費や滞在費等がかかるほか、複数の人員が必要となります。





福島サンプルの整理・保管

 アイソトープ環境動態研究センターは、センター発足前の2011年の事故初期から現在に至るまで試料の採取を行っています。この長きに渡り継続的に採取された試料は大変貴重であり、それらは試料の種別/地理座標/収集深度/採取日によって整理、保存されています。しかし、その量は既に膨大で、今後継続してこれらの貴重な試料を管理し、次世代に引き継いでいくためにも、人材と保管建屋の確保が喫緊です。



ご寄付の税優遇措置について

 筑波大学基金への寄附金については、所得税、法人税の税制上の優遇措置が受けられます。 確定申告の際は、本学が発行する「寄附金受領証明書」が控除証明書として必要となります。詳しくはこちらをご覧ください。

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