ケーキ屋さんから研究者!?

現在、放射性同位体や安定同位体を用いた地球・環境化学を中心に研究を進めています。野外に出て、自然と対話しながら調査や試料採取を行い、時にはそのまま現場で試料処理や分析をしたり、実験室に持ち帰りじっくり分析・解析をしたり、またある時には環境試料を模擬した合成物質や試薬で室内のみの実験などもやっています。
さて、日々辛く楽しい研究生活を送っている訳ですが、もともと研究(科学)に興味があったわけではありません。2014年度まで教員をしていた広島大学で「研究者への軌跡」という頁を書かせていただく機会がありました。その時、色々な分野や立場の研究者・先生方の「軌跡」を読ませて頂き(参考:http://www.hiroshima-u.ac.jp/sci/kiseki/ )ひとしきり感心した後で「自分はどうしてココにいるのだろうか」と振り返ってみました。そして気付いたこと…私って不純…というか単純…と。
「やっぱり研究者になるのはこういう人たちなのかぁ」と“別世界”だと思った方・思っている方、そうとは限りません!私のように「子供○○科学賞」を取ったことがなくても、中学・高校で理系科目に別段興味があったわけではなくても、大学の成績が悪くても、あるとき突然何かに興味が湧き、魅かれ、気が付いたら没頭しているかもしれません。そういう時は、その瞬間・気持ちを大事にし、後は“単純(素直)”になって自分を信じて突き進んでください。それが面白いと思う限り。 以下のリンクは幼少期から今日までの道程を、文脈も気にせず徒然なるまま書き綴ったものです。  研究者への軌跡>
略歴
1979年長野県長野市生まれ。2002年3月金沢大学理学部化学科卒業。2007年3月 同大学 自然科学研究科物質科学専攻で博士(理)の学位を取得。日本学術振興会特別研究員(SPD)、広島大学原爆放射線医科学研究所・助教、広島大学理学研究科地球惑星システム学専攻・助教 准教授を経て現職。学振研究員、原医研在職期間にイギリス・シェフィールド大学、オーストリア・ウィーン大学にて遊(学)。