2013年11月21-23日に、筑波大学・信州大学・岐阜大学の3大学連携事業「地球環境再生プログラム−中部山岳地域の環境変動の解明から環境資源再生をめざす大学間連携事業−」を推進している「中部山岳地域環境変動研究機構」(機構長:松岡憲知筑波大学生命環境系・教授)の2013年度年次研究報告会が、長野県上田市菅平高原(プチホテル ゾンタック)にて開催されました。
開会にあたり、三明康郎筑波大学理事・研究担当副学長は近年の変動環境下における山岳科学の重要性を指摘し、事業継続への期待を強調しました。今年度は初の試みとして国際シンポジウムが企画され、3日間にわたって計127名の研究者や学生が参加し、これまでの研究成果の発表や、今後の研究活動などについて活発な議論が繰り広げられました(プログラムは
こちら)。
初日(21日)は、国際シンポジウム“Ecological perspective in mountain sciences and climate change”が開催されました。国内外を代表する山岳研究者として招聘したGregory B. Greenwood 博士 (Mountain Research Initiative; Institute of Geography,University of Bern)、Yowhan Son 博士 (岐阜大学;Korea University)、工藤 岳 博士(北海道大学)、岩田 智也博士(山梨大学)、および本プロジェクからは田中 健太 博士(筑波大学)の計5名による講演が行われました(講演タイトルおよび要旨はこちら)。山岳科学の重要性について、活発な意見交換がなされました。
写真. Gregory Greenwood 博士による講演の様子
2日目(22日)は、ポスター発表および研究グループ・ミーティングが行われました。ポスター発表は、計81題の多岐にわたる発表が2つの会場において実施されました。質の高い発表をした若手研究者5名に優秀ポスター賞が贈られました(受賞者は
こちら)
写真. ポスター発表の様子
最終日(23日)は、本研究プロジェクトの全体会議が行われました。本プロジェクトは、3大学を中核とした分野横断的な研究者の連携によって、地球環境問題という私たちの将来に極めて重要な喫緊の課題に取り組むものです。今年度で4年目となるプロジェクトを代表する成果として、中部山岳地域の気候変動や水・物質・炭素の変動、さらに生態系や生物多様性の変動に関する9つの研究発表が行われました(講演タイトルおよび要旨は
こちら。その後、本プロジェクトの発展に向けた活動の方向性について活発な議論が行われ、いくつもの生産的な進展がありました。
写真. 全体会議の様子
とても盛況で実りのある会になりました。参加していただいた皆様のご協力のおかげです。
ありがとうございました。